ブラジル / セルトン農園
栽培エリア●カルモデミナス 農園主●ナザレス・ディアス・ペレイラ氏 農園面積●270Ha 品種●アラビカ種/イエローブルボン亜種 標高●1,100~1,450m 精製方法●パルプドナチュラル 
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セルトン農園はセルトングループの名の由来となった最初の農園。
1891年より100年以上の歴史を持ち、カルモデミナスにおけるコーヒー栽培の先駆け的存在である。
農園主のナザレス・ディアス・ペレイラ氏は、カルモデミナスのコーヒーを世界へ発信しているカルモコーヒーズ代表のルイスパウロ氏とジャッケス氏の祖母にあたり、ぺレイラファミリーはカルモデミナス地域で数多くの農園を所有する大農園主一家である。
2000年初期までは無名のカルモデミナスエリアでしたが、セルトングループの農園が国内の品評会で数多く受賞し、その名を世界に広めていった。
品評会での受賞を機に、世界中のコーヒーロースターと直接繋がり、彼らが生産するコーヒーの品質の高さから信頼を得てきた。
2005年に設立したカルモコーヒーズは若い会社ではあるが、世界中のコーヒーファンを魅了している。
最近では、代表2人が中米やアフリカの生産国を訪れ、新しい栽培や精製にチャレンジしており、ブラジルコーヒーにイノベーションを起こしている。

グアテマラ / エスキプラス ラ・リベルター
農協●COOPESQUIR.L.  設立●1964年 組合員数●222農家(男性168名女性54名)組合長●Iliana Martinez氏 従業員●38名 エリア●La Libertad地区 栽培品種●ブルボン、カツーラ、カツアイ、パチェ種 標高●平均1650m 精製方法●ウォッシュト 発酵時間●約24時間 乾燥時間●10日間

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ウエウエテナンゴ リベルター地区に拠点を置くエスキプラス農協との新たな取り組みが始まりました。エルチャルム村はこれまで、ミラドール農園、ロスセラヘス農園でご紹介してきましたが、今年よりさらに小規模農家にフォーカスし、今後さらに変化してくる栽培環境の中で、時間をかけて品質に向き合う生産者と一緒になってコーヒーをお届けしたいという展望があります。
エスキプラス農協について
1964 年にLa Libertadに設立。生産者支援を目的とした信用金庫、医療機能を持ち、組合員への健康面の支援や金銭的な支援も行う事で共同体としての継続性を保っており、現在222農家(男性 168 名、女性:54 名)が加盟。
2004年にコーヒー相場が下落した際にサスティナブルなコーヒー生産の重要性に気づき、消費国との継続的な取引を目標に掲げている。
スローフード認証について
エスキプラス農協はスローフード認証を取得。
スローフードは、おいしく健康的で(GOOD)、環境に負荷を与えず(CLEAN)、生産者が正当に評価される(FAIR)食文化を目指す社会運動です。
GOOD:生産者への農業指導、金融支援、医療支援
CLEAN:農業排水の浄化処理、有機肥料の活用
FAIR:生産者毎のロット管理、格付け、生産者へフィードバック
小規模生産者の多くは、自分たちの作るコーヒーの味を飲む機会は少なく、また品質について理解する人はさらに少ない。農協では生産者向けのワークショップを定期的に行い、品質に対しての理解を高めている。

ペルー / サンペドロ村 フレディ・テオフィロ
栽培エリア●サンイグナシオ タバコナス地区 サンペドロ村 農園主●テオフィロ・ベルメオ、フレディー・ベルメオ 農園面積●栽培面積 栽培品種●アラビカ種/ブルボン亜種(100%) 標高●平均1750m 精製方法●ウォッシュト 醗酵時間:13時間 100%天日乾燥 受賞歴●COE2017 3位
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世界でも秀でたコーヒー産地として知られるアンデス山脈、ペルー北部、エクアドル国境のカハマルカ県のさらに奥地にあるサンペドロ村で伝統品種のブルボン亜種の木を育てる生産者がいます。 サンペドロ村は、数年前まで地方道からつながる車道さえ通っておらず、馬やバイクが山裾の町との唯一の交通手段でした。 この交通の不便さにより、南米随一の高品質コーヒーを生むポテンシャルが、日の目を見ることがなく、翻っては貴重なブルボン種が、収量の高い交配種に転作されることがなかったと思われます。
実はこの村に、コーヒーの木が持ち込まれたのは比較的新しく、1985年頃に今の村の長老のテオフィロ・ベルメオ氏により、コーヒーの栽培が始められました。 その後、村人もコーヒー栽培を始め、現在はテオフィロ氏の息子フレディーが村のコーヒー生産者のリーダー的存在になっています。
また、村への車道が通じて以降は、この地方に本拠地を置く組合組織からの生産指導も積極的に受け、水洗設備やグリーンハウス式天日乾燥設備を充実し、品質の充実を図っています。
2017年に初開催されたカップオブエクセレンスペルーでは90.48点の高評価を得て3位に輝き、マツモトコーヒーが単独で落札。

インドネシア(マンデリン) / ブルーリントン
栽培エリア●リントン ニフタ地区 標高●1,200~1,400m 品種●アラビカ種/ティピカ亜種他 精製方法●スマトラ式 
サプライヤー●アントン・ジョハン・アリ氏、ヤンセン・リー氏 エカヌサジャヤ社
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「マンデリン」とはそのまま特定のコーヒー生産地を表す名称ではなくスマトラ島北部で生産されるアラビカコーヒーの総称で、一種のブランド名であります。
マンデリンと名のつく商品の生産地としては、広大な北部スマトラ地区の全域となり、小規模農家からの集約によるため地域による、バラツキが発生し品質コントロールが非常に困難なところであります。
ブルーリントンにおいては理想形のマンデリンを目指し、良質なコーヒーエリアから集約された吟味を重ねた原料手当を行なっています。
最終工程の徹底した入念なハンドピックで高いレベルでの均質効果を目指します。
ブルーリントン精製プロセス
原料:リントン・二・フタ地区の限定された集荷業者からの原料のみ使用。
産地において果肉を剥いて水洗まで行ない、ウェットパーチメントの状態でメダンの輸出業者工場(エカヌサジャヤ社)へ気温の低い早朝の時間帯に輸送される。
乾燥 輸出業者に入荷された原料はその日のうちに加工される。
ウェットパーチメントはまず3時間ほど(天候により変動)天日乾燥される。 その後、脱穀機を使いパーチメントが剥かれる。
パーチメントが剥かれグリーンの状態で床上げのスクリーンを用いた乾燥。 時間にして 2-3 日程度。
均一に乾燥された生豆は、人力により G1 レベルよりさらに厳密なスペックに基づき徹底して欠点豆 が除去される。
これにより、強い甘味を保ちながらクリーンな味わいに仕上がっている。

ケニア / DORMANS
サプライヤー●C.DORMANS社 栽培エリア●ニエリ地区 品種●SL28,SL34,Ruiru11,Batian精製方法●フリーウォッシュト 農園面積●平均0.2Ha(農家あたり) 標高●1700−2100m 発酵時間●16-24時間 ソーキング●16-18時間 乾燥●約20日間
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ニエリ地区はケニアの中央部(首都ナイロビより北へ120km)に位置し、国内最高峰であるケニア山を望む絶景な場所として知られ、スペシャルティコーヒー生産エリアの中でもとくに品質が高いエリアで有名です。
SL28(ブルボン系)SL34(ティピカ系)などの品種がケニアの土壌と栽培環境に適し、力強い風味特性を生み出しています
GATAITHI AA
Gataithi農協は、ケニアの首都ナイロビから北へ160kmのニエリ、Gaki村にあるケニア山の山麓に位置しており、火山性の肥沃な土壌、高い標高など高品質なコーヒー生産に有利な環境下にあります。
所属する小農家は1656名で平均0.2haの土地に100本のコーヒーノキを栽培し、毎年5-6月,11-12月の2度収穫期を迎え、9月下旬頃から始まるメイン収穫の時期に70%の収穫を占める。
栽培品種は、SL28,34が90%、Ruiru11 10%、Batian 1%の割合でコーヒーチェリーが農協に持ち込まれる。 
KIANDU AB
KIANDUファクトリーは1970年にtetu農協のメンバーによって設立され、ケニアの首都ナイロビから北に約150kmのニエリ、カルンドゥ村にあるアバデア山脈の斜面に位置します。現在1524名のメンバーが所属しており、平均して0.2haの土地に200本のコーヒーノキを栽培しています。
カルンドゥ村は、年に2度迎える収穫期の前に適度な降雨があり、気温は年間を通じて13〜26℃と理想的な栽培環境にあります。また、SL28,SL34,Ruiru11,Batianといった栽培品種が水はけの良い火山性赤土土壌に適し、素晴らしいコーヒーが生産される場所として知られています。
KIANDUファクトリーは農家に対して事前融資制度を設けており、その資金は子供たちの学費、コーヒー生産に関わる費用や緊急時に必要な資金として、前年度の収穫量や実績とは別に融資する形で生産者のサポートを行っています。
ドーマン社は定期的にGood Agricultural Practiceセミナーや最新の情報を発信し、
生産量、品質向上のサポートを行うことで小規模農家と信頼関係を構築し、持続可能な農業を目指しています。

コロンビア / ラ・プリマヴェーラ
栽培エリア●サンアグスティン市アルゼンティーナ村 アルトデルオビスポ村 ロスカウチョス村 農園面積●3Ha以下の小農家 標高●1,700~1,850m

栽培品種●アラビカ種/カツーラ亜種 ブルボン亜種 ティピカ亜種 精製方法●ウォッシュト
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カップに表現されるフローラルなアロマ、複雑なフルーツ酸、バニラのような上質な甘味は、コロンビアコーヒーの春の訪れを感じさせてくれます。
La Primaveraはスペイン語で春を意味し、そのコーヒーが持つイメージから名付けました。
生産エリアは、コロンビア南部ウィラ・アルトデルオビスポ村、ロスカウチョス村、ラアルゼンティーナ村の平均3haの小農家によって生産されたマイクロロットをブレンドし、マツモトコーヒーオリジナルロットとして選定しています。
ラ・プリマヴェーラを生産する農家は、最低5年以上コーヒー栽培の経験があり、我々と同じ目線でスペシャルティコーヒーの必要性を理解し、日々栽培・精製方法の研究をしながらコーヒー栽培を行っています。
私たちの求める品質を、生産者が理解し、実現させ、それを共に継続させていく。
その理想のカタチがLa Primaveraです。

コスタリカ / La Rocka 農園
農園主●Rudy Asofeife,Andres Felipe Ospina 栽培エリア●タラス地区サンパブロ 農園面積●8ha 標高●2100m 品種●ビジャロボス種 精製方法●アナエロビックウォッシュト、レッドハニー、ナチュラル
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2020年にコロンビアコーヒーのパートナーであるColors of Nature社がコスタリカでもコーヒー生産をスタートしました。そして、初輸出の3ロットが日本にやってきました。
生産エリアはスペシャルティコーヒーの産地として名高いタラス地区で最も標高の高い2100mのサンパブロというエリアで、アフリカ由来の植物や原生林が森を形成しており、手付かずの自然が数多く残る場所で自然とコーヒーの共生を目指しています。
農園までの道中には10mを超える岩が点在することから、La Rocka(岩)が象徴になり、農園名の由来となっています。
La Rocka農園はRuddyAsofeifa氏とFelipeOspina氏によって運営されており、両者の経験と技術が合わさり高品質なロットの生産を行うことができています。
Rudy氏はCup of Excellenceの入賞実績を持つ生産者であり、息子のR.AlonsoはQグレーダー及びQプロセスの資格を持ち、栽培から品質管理までをファミリーで行うことができ、Felipe氏はQプロセスの講師として生産者育成を行い、自らも生産者としての顔を持ち、毎年素晴らしい品質のコロンビアコーヒーを私たちに届けてくれています。
2020年に初収穫のロットは、ウォッシュト、ハニー、ナチュラルの3つの精製方法に分けて生産を行い、発酵方法は全て嫌気性発酵(アナエロビック)で2回、3回、発酵を経て精製処理しています。
発酵工程
1回目:収穫された完熟チェリーをタンク内で発酵(浸水)
2回目:ウォシュト→パルピング後、タンク内で発酵(水無し)後水洗
ハニー→パルピング後、タンク内で発酵(水無し)後乾燥
ナチュラル→チェリーの状態でタンク内で発酵(水無し)
3回目:ナチュラル→シェード下で好機性発酵→乾燥
乾燥工程
乾燥工程ではシェード付きのアフリカンベッドを使用し、30日間ゆっくりと乾燥させて仕上げています。
風味は、クリーミーな口当たりとソフトな酸、メロンやチェリーのような甘さが特徴のカップに仕上がっています。

ホンジュラス / Miguel Angel 農園
エリア●コパン州レンピラ県モンテデラビルヘン村 農園主●ミゲル・エンジェル・キンタニーラ氏 農園面積●5Ha(内)栽培面積:3.5Ha  栽培品種●アラビカ種/カツアイ(100%)●標高1450〜1600m ●精製方法:水洗式 醗酵時間:12〜15時間 100%アフリカンベッド天日乾燥
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ホンジュラスの内陸に位置するレンピーラ県。太平洋とカリブ海の真ん中に位置するこの地域は、マイクロクライメイトと呼ばれる特別な気候変動により、素晴らしいコーヒーが生み出されるエリアとして知られています。
急勾配な火山灰の土壌に、コーヒーツリーがどっしりと植えられ、ホンジュラスでは最高峰の1500mを裕に超える素晴らしい栽培環境にミゲル・エンジェル氏の農園はあります。
農園があるモンテデラビルヘン村という小さな集落に農園主のミゲル・エンジェル氏は4人の家族と生活しています。
ミゲル氏が幼少の頃の30年前に、この地に移住し、父親から譲り受けた土地を5Haの農地へと拡大させ、
現在は、長男のチャベス氏がミゲル氏の全面的なサポートを行い、家族5人で農園を運営しています。
2000年以降にIHCAFEや輸出業者の指導の下、高品質コーヒーの栽培に特化し、カップオブエクセレンス入賞を目標に、品種の選択や精製方法や乾燥方法を見直してきた。
2012年には念願のCOE入賞を果たし、スペシャルティコーヒーの生産者としての地位を確立してきました。
近年は、天候やサビ病などの影響を受け、最盛期の半分まで収穫量が減っていますが、品質は安定しており、今後の収穫回復と品質向上に大きな期待を寄せています。
3月の訪問では、彼らのスペシャルティコーヒーの生産に取り組む姿勢と、ポテンシャルの高さを強く感じ、ミゲルファミリーと継続的な取引を約束しました。
ミゲル・エンジェルのカップは非常に力強く、私たちのホンジュラスのイメージを変えてくれました。
グリーンアップルやライムなど緑色のフルーツを思わす明るい印象に、ミルキーなマウスフィールと余韻の長さが特徴です。